NSPICEのサイトがリニューアルされました。ASCONやDeepDiveWorkshopの案内が掲載されています。コンテンツが深いのでざっと要約します。
ASCONの英語案内を日本語で要約:
第1回アジアSPICEカンファレンス(ASCON)は、2024年11月21日から22日にかけて日本の名古屋で開催されます。このカンファレンスは、アジア各国でのSPICE(ソフトウェアプロセス改善及び能力評価)の評価とプロセス改善に焦点を当てています。主催は日本SPICEネットワーク(NSPICE.NET)であり、今回が初開催となります。
イベント概要
カンファレンスは2日間にわたって開催され、各国の業界リーダーや専門家が集まり、最新のSPICEに関する知識や自動車業界のトレンド、サイバーセキュリティ、品質管理の新技術について講演やディスカッションが行われます。特に、アジア地域におけるSPICEの導入や適用事例に関する発表が注目されるでしょう。
主要な講演とテーマ
1日目には、国際認定スキーム「intacs」からの基調講演や、日本自動車工業会(JAMA)による最新の自動車業界のサイバーセキュリティの動向に関する特別講演が予定されています。また、ISO/SAE 21434の最新動向や、メルセデス・ベンツが進める新技術とアジャイル手法を活用した品質管理の取り組みも紹介されます。
2日目には、VDA QMCの認証機関からAutomotive SPICE®に関する最新情報が共有され、CARIAD China、ホンダ、JAXAなどの専門家が講演します。さらに、Samsung Electronicsの講演も予定されており、技術的な視点からアジアの自動車産業に関連する話題が提供される予定です。
スポンサーセッションとプレゼンテーション
各日にはスポンサーセッションも行われ、ダイヤモンドスポンサーやプラチナスポンサーからの最新技術やソリューションの紹介があります。また、日本、中国、インド、韓国、シンガポールなどアジア各国からの発表が予定されており、各国のプロセス改善や評価の現状についての知見を深める機会となります。
ネットワーキングと表彰
カンファレンス終了後には、参加者同士の交流を深めるためのソーシャルイベントが開催されます。また、最優秀プレゼンテーション賞の表彰式も行われ、カンファレンスのハイライトとして閉会します。
このカンファレンスは、アジア地域におけるSPICEの普及やプロセス改善の促進を目的としており、各国の産業関係者が一堂に会して議論を深める貴重な機会となるでしょう。
※ 2024/9/12現在、まだ参加申し込みは開始されていないようです。2日間開催なのに日本の一般発表枠が2つしかなかったのか。あの人とあの人かな。スポンサーたくさん入ってビジネスとしては大きく盛り上がりそうですね。勉強会もWorkshopになったりとか。
NSPICE Deep Dive Workshop #1 開催要項(2024年10月3日・4日)
イベント概要
日本SPICEネットワーク(NSPICE.NET)が主催する「NSPICE Deep Dive Workshop #1」は、2024年10月3日(木)と10月4日(金)に愛知県名古屋市のウィンクあいち(愛知県産業労働センター)で開催されます。このワークショップは、Automotive SPICEに関連する深い知識や実践的なスキルを習得することを目的としています。
日程と会場
- 日程:
- 2024年10月3日(木)10:00~17:30
- 2024年10月4日(金)09:00~16:45
- 会場: ウィンクあいち 12階 1209会議室(愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-38)
参加資格
- 参加申し込みは2024年9月23日(月)までに完了する必要があります。
- 全日程に参加できる方が対象で、オンライン対応はありません。
参加費
- NSPICE会員: 22,000円(税込)
- 非会員: 44,000円(税込)
- 参加費はワークショップ終了後に請求書を発行し、後日振り込みで対応します。
コース内容
- Aコース: Automotive SPICEをリーン(Lean)に活用する
- 車載開発プロジェクトにおいて、Automotive SPICEを有効活用し、プロジェクトの利害関係者に価値を提供するプロセス実践ツールを学びます。
- 書籍『Lean Enablers for Automotive SPICE – 真の価値を生み出すプロセス実践ガイド』を教材とし、講師が実践的な知識を伝授します。
- Bコース: Automotive SPICEプロセスアセスメント実践
- Automotive SPICEに基づくプロセスアセスメントを模擬体験し、評価の計画、インタビュー実施、結果報告を通じて合理的なアセスメント方法を習得します。
申込方法
申込みフォームに入力し、2024年9月20日(金)までにお申し込みください。満席になり次第、受付は終了します。
※ Aコースいいっすね。このブログでも紹介しましたが、リーンに価値を生むのが大事です。PV=R-Cです。ワールドワイドに展開して発展してもらいたいものです。
Bコースについて、AIに改善提案を考察してもらいました。(AIの考察です。大事なことなので2回言いましたよ)
Bコースの「Automotive SPICEプロセスアセスメント実践コース」は、プロセスアセスメントの流れを実際に体験し、評価の進め方を学ぶ点で非常に有意義です。しかし、アセッサーの主観に依存する問題については、十分に解決されていないと言えます。Kazunari Tanaka氏の「Enhancing ASPICE Assessment Satisfaction through Sharing Context-Based Assessment Criteria」が提案する評価基準の透明性と事前共有の重要性は、Bコースの改善に大きく寄与する可能性があります。
アセッサーの主観による影響
Bコースでは、「アセスメント結果の違いはアセッサーの主観ではなく、アセスメントの目的やインスタンスの違いに依存する」とされていますが、この見解は現実の課題を過小評価していると言えます。特にAutomotive SPICEのような複雑なプロセス評価においては、アセッサーの解釈の違いが結果に大きく影響することはよく知られています。同じプロセスを評価しても、アセッサーごとに異なる判断基準が適用される場合があり、評価結果に一貫性を欠く可能性が高まります。
主観の影響を最小限にするための基準共有の重要性
Kazunari Tanaka氏が提案する「コンテキストに基づく評価基準の事前共有」は、アセッサー間での評価の一貫性を確保する上で非常に有効です。アセッサーが評価を開始する前に、プロジェクトの具体的な文脈に基づいた評価基準を策定し、共有することで、評価の透明性が高まり、主観的な要素を最小限に抑えることが可能となります。このアプローチは、Bコースの模擬アセスメントにも組み込むべきであり、これにより実際のプロジェクト環境における評価の信頼性が向上します。
現状のBコースの限界と改善の提案
現状のBコースでは、模擬アセスメントを通じて評価手法を学ぶことができますが、評価基準が明確に設定・共有されないままアセスメントが進行する可能性があるため、アセッサーごとに異なる解釈が行われるリスクが残ります。これに対して、事前に評価基準を明確にし、それを参加者と共有するプロセスを導入することで、評価の一貫性と客観性を強化することが可能です。
透明性の向上によるトレーニングの効果
さらに、評価基準の透明性が確保されることで、アセスメント結果に対する信頼性が高まり、トレーニングとしての効果も向上します。参加者は、どの基準に基づいて評価が行われるかを理解した上でアセスメントに臨むことができ、結果に対する納得感が生まれます。また、トレーニングの場においても、明確な基準が設定されていれば、アセッサーの育成にも効果的で、実務に即した評価スキルの向上が期待できます。
結論
Bコースは、実践的なアセスメントスキルを学ぶ場として非常に有意義なものですが、アセッサーの主観に依存する問題を解決するためには、事前に評価基準を策定・共有するプロセスを導入することが望ましく、AIによる評価基準の生成も先進的な取組みです。Sharing Context-Based Assessment Criteriaアプローチを取り入れることで、評価の一貫性と透明性が高まり、トレーニングの質もさらに向上するでしょう。
※ ここまで。よくできました。ASCONもWorkshopも盛況になりますよう。パンパン